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​兵庫県フェンシング協会の歴史

協  会  名  兵庫県フェンシング協会       

所  在  地  明石市二見町東二見128-6      

              西山方

会   長  森 田 満 男               

設立年月日 昭和25年4月1日         

 

 

◎兵庫県フェンシング協会の現況

 この10年を振返り、兵庫県フェンシング協会の現況について説明すると、現在兵庫県フェンシング協会の構成は、関西学院大学、神戸大学の2大学、兵庫県立星陵高等学校、兵庫県立明石西高等学校の2高校と東洋大学付属姫時高等学校、兵庫県立西宮高等学校の2選手、社会人のクラブとして神戸クラブ、星陵クラブ、関西学院大学OB会、神戸大学OB会、そして小中学生のクラブチームとして結成された明石ジュニアフェンシングクラブで、総勢約70名の組織となっている。

平成7年の阪神・淡路大震災の被災で活動が休止されていた甲南大学フェンシング部が廃部となってしまい2大学となったが、高校では明石ジュニアフェンシングクラブ所属の高校生が、平成22年、兵庫県立明石西高等学校でフェンシング同好会を結成し、約60年に亘り県下の高校で1校のみの星陵高校フェンシング部に、やっと競合高校が出現することとなった。

小中学生、高校生の選手層強化に明るい未来が見えてきた。

 

◎兵庫国体での成果

 平成18年に兵庫県で開催された、第61回国民体育大会に向けての取り組みとその後活動について、多大な成果を得ることができた。

兵庫県下の手作り選手の育成については、兵庫県体育協会の事業受託により平成10年にスタートした、ジュニアフェンシング教室の開催により、小学生からのフェンシング競技のきっかけを作ることができ、その第1回ジュニアフェンシング教室の修了生の要望により明石ジュニアフェンシングクラブを結成し、以後、毎年ジュニアフェンシング教室修了生を受け入れることにより小学生のフェンシング競技者育成への取り組みが実現していった。

一方、成年では、第29回インターハイ、第43回京都国体で優勝した恩田選手を、勤務先での異動により、兵庫県に転勤してき、一層の競技力向上を図ることができた。

そして、平成18年10月の第61回国民体育大会・のじぎく兵庫国体では、少年男女ではジュニアフェンシング教室からの育成選手でチーム編成し参戦することができた、残念ながら戦績は成年女子とも1回戦敗退に終わった。成年男子は健闘の末、1ポイントの差で8位入賞を逃し、ベスト16の結果となった。しかし、この悔しさに闘志を燃やした飛田監督兼選手を中心とした強化選手たちの頑張りで、翌年の秋田国体ではエペで8位入賞を果たすことができた。その後も入賞には至らずとも大分国体ではサーブルで強豪県である熊本県に勝利するなど実力は根付いているものと確信できる。

 

 

 

 

 

 

 

↑大分国体での対熊本戦・左側兵庫・飛田選手

 

 この「のじぎく兵庫国体」で得られたものは少年、成年選手の競技力向上はもとより、リハーサル大会も含めて、本大会の競技会運営にあたり県下での競技人口の少ないなか、競技者の保護者の方々、大学、高校のOB、OGの皆様、また神大、関学大のフェンシング部員の呼びかけに快く協力いただいた近隣の各大学フェンシング部員の諸君、多数の支援のもとに大過なく運営できたことにより兵庫県フェンシング協会のメンバー全員が充実感を得ることができた。

 

◎ジュニア層の育成

 前述の手作り選手の育成としてスタートした、ジュニアフェンシング教室、明石ジュニアフェン シングクラブでの小・中学生選手の育成については、平成15年に、日本フェンシング協会でゴールドメダルプランとして取り組んだ競技者育成事業として、近畿ブロックトレセンの開催が実現し、日本のトップクラスの指導者を迎え、競技力向上を図る機会を得ることとなった、ちなみに平成21年度は兵庫県での開催で、北京オリンピックでの監督、日本フェンシング協会の強化委員長である江村氏とナショナルチームのキャプテンである福田選手を招聘し、指導を受けることができた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

↑近畿ブロックトレセンでの指導

 

また、小・中学生を対象とした全国少年大会の開催も回を重ね、フェンシング界全体でもミニム・カデ層の強化が盛り上がっている。平成21年北京オリンピックで銀メダルを獲得した太田雄貴選手が、小学生大会、中学生大会、インターハイ、全日本選手権と、小学生から優勝を手にし続けていることから、小学生選手の意欲もかなりのものである。その成果として明石ジュニアフェンシングクラブが本年京都で開催された全国少年団体戦・男子小学生の部で7位となり、今後の活躍に大いに期待を寄せたいものである。昨今のインターハイでの入賞者は、小学生からのフェンシング経験者で埋められている状況であり、インターハイ入賞につなげていけるよう、一層強化を充実させていきたい。

 

◎今後の課題

①ジュニア層の育成について

ジュニア層育成については前述のとおり、兵庫県の競技力向上に欠かせないものとなってる。ジュニアフェンシング教室の開催を継続をはじめとし、新たな小学生選手の育成が不可欠である。

②国体選手層の充実について

フェンシング競技者の兵庫県からの流失防止への対策を講じなければならない。社会人になって県外に就職していく選手が兵庫県に戻ってくる、県内での就職にてとどまる選手となるよう、魅力ある競技活動への支援を考えなければならない。また、選手層がベテラン勢から若手選手への世代交代が必要であり、ベテラン層の熟練技を上手く若手選手層に引き継げるよう、練習会のあり方等も検討していかなければならない。それには現在明石海浜公園屋内競技場、神戸中央体育館を活動拠点としているが、安定した練習場所の確保に苦慮している状況を解消しなければならない。

③指導体制の充実について

現在高校の部活としては、兵庫県立星陵高校フェンシング部と、兵庫県立明石西高校フェンシング同好会の2校であるが、いずれも指導者不在の状況である。各校への指導者派遣について早急に対策しなければならない。また、小・中学生の指導についても、競技者増に対応できる指導者の絶対数確保についても、大きな課題である。

④種別強化に向けて

フェンシング競技は、競技種目として、フルーレ、サーブル、エペの三種目があり、国体では成年男女がサーブル、エペを男女交互に隔年開催とし、フルーレとサーブルまたはエペの開催となっている。少年男女についてはフルーレのみであるが、

インターハイやカデの大会では三種目となっている。またヨーロッパではミニム(小学生)でも種目別大会が開催されている。

兵庫県では成年においては男女ともエペでは近畿のトップであり、個人、団体とも活躍している。

サーブル、エペのカデ・ミニム層への導入を早急に検討していかなければならない。それには当然種目ごとの指導体制を構築しなければならない。

また、合同練習会や強化合宿を種目別に企画する、種目別に県外に優秀指導者を招聘する。また、現在県内での種目別大会としては、兵庫県フェンシング・フルーレ選手権大会でのフルーレのみであり、近々のうちに、兵庫県エペ杯、兵庫県サーブル杯の開催ができるよう、体制強化が必要である。

いずれにしても、県内での競技人口増強が大前提のことばかりである。

太田雄貴選手の北京オリンピック銀メダル、世界ランキング1位で競技人口増加の後押しを受けながら、努力を重ねていく所存である。

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